新規市場の開拓や生産コスト・人件費の削減、ブランドイメージの向上を図るうえで、海外マーケットへの進出は非常に効果的な手段です。
進出を進める上で必要な準備は数多くありますが、中でも重要なのは現地の潜在顧客や人材とつながる主要なチャネルとなる「Webサイト」。実際に海外展開を始める前に、現地の言語にも対応した多言語サイトの制作は必須と言っても過言ではありません。
しかし、初めて海外展開を行う企業の多くは過去に多言語サイトを制作した経験がなく、作り方や制作会社への依頼のポイントが不明瞭な場合も多いでしょう。
そこで本記事では、失敗しない多言語サイトの作り方として、依頼時の注意点や制作会社を選ぶポイント、多言語サイト制作に強い制作会社7選を紹介します。
この記事の目次
多言語サイトと普通のサイトの違い
まずは多言語サイトと普通のサイトの違いについて説明します。
多言語サイトとは、同一サイト内で複数の言語に切り替えができるWebサイトです。国ごとに違うドメインを用いて、それぞれの国の慣習や文化に合わせたデザインを行います。
しかし通常、全世界のあらゆる地域に対応した多言語サイトを制作することは難しく、特定の国へ向けてサービスや商品販売を展開するために最適な言語や形式にカスタマイズして設計する必要があります。そのため、基本的には多言語サイトを依頼する前に進出先を絞り込んでおく必要がある点に注意しましょう。
ただし、後述するような現地調査から依頼できる制作会社であれば、進出国が定まっていない段階から専門家に任せる事が可能です。
なお、Google等が提供する自動翻訳機能などをサイトに統合して多言語化を行う事も可能ではありますが、あまり推奨はされていません。これは、自動翻訳では相手国の文化への配慮や、マーケティング効果の高い文章作成、両言語の構造的な違いを踏まえた自然な翻訳が難しい事が理由です。
AIの台頭に伴い、AIを統合した比較的精度の高い自動翻訳サービスも登場していますが、依然としてWebサイトの多言語化に求められるレベルには達していないと言えるでしょう。
多言語サイトを依頼するポイントは?作り方の注意点
ここからは多言語サイトの作り方において、依頼する企業を選ぶ際の基本的なポイントを3つ紹介します。
- 100%ネイティブ翻訳
- 対象国のコンプライアンスを満たしたサイト制作
- 対象国に最適なデザインへの調整に対応
「100%ネイティブ翻訳」は必須
多言語サイトを依頼する際、最初に確認すべきは翻訳の精度が担保されているかどうかです。
マーケティング目的の多言語翻訳は、一般的な翻訳よりも高度なスキルが求められます。これは、ネイティブが読んでも違和感のない文章にすることはもちろん、進出先の文化的背景を前提に「読み手に不快感を与える要素がないか」等の点につき入念にチェックすることが求められるためです。
多言語サイトの制作依頼を検討する際は、まず100%ネイティブ翻訳を行ってもらえるか、という点を確認しましょう。
対象国の法律や規制を満たすサイト制作に対応している
また、多言語サイト制作を依頼する際に、対象国の法律や規制、商慣習に沿った適切なサイト制作を行っているかは重要です。
事業を海外へ展開する場合、各国の法律や規制などに注意する必要があり、例えば日本では問題ない表現であっても、他国では違法にあたる可能性があります。そのため、法律や規制への配慮はWebサイトの制作においても非常に重要な要素です。
具体例として、EU圏内には「EU一般データ保護規則(GDPR)」という個人・企業情報の保護や取り扱いについて定められた法令があり、GDPRに違反すると厳罰が課せられます。
GDPRに限らず各国にそれぞれの法律や規則があり、それらに違反すると進出自体が暗礁に乗り上げかねません。そのため、進出先の法令・規制を守ったサイト制作を行ってくれるかは必ず確認してください。
対象国に最適なデザインへの調整に対応
加えて、翻訳だけでなく、対象国に適したサイトデザインへと整えてくれるかどうかも重要です。
多言語サイトを制作するうえでは現地の文化への配慮がマーケティング効果を大きく左右しますが、これはデザインにおいても同様です。
例えば中国では「赤色(特に国旗に使われている緋色)」はとても縁起の良い色とされていますが、白・黒にはネガティブなイメージがあります。日本ではさわやかで自然やエコを連想させる「緑色」は、ヨーロッパ圏などでは未熟さや不気味さを連想する人も多いです。
日本では好まれるデザインが、他国では受け入れられない可能性もあるため、メインで利用している国のサイトを基盤としつつも、細かなデザインは対象国用にカスタマイズする必要があります。
このように、対象国の人々が抱く「色やデザインに対するイメージ」をサイトへ反映できるかどうかも、サイト制作会社を選ぶうえでは肝要といえるでしょう。
結果の出る多言語サイト制作会社を選ぶ3つの条件
ここまで、多言語サイトを依頼する際の基本的な条件について紹介しました。続いては、よりスムーズに依頼でき、かつ結果につながる制作会社の候補を探すうえで重要な条件についても具体的に紹介しましょう。
- Webサイト制作と翻訳のどちらも対応可能
- SEO対策など現地マーケティングに対応可能
- 「現地調査」の段階から依頼できる
Webサイト制作と翻訳の両方に対応可能
多言語サイト制作の作り方として、依頼する企業を探す際には「Webサイト制作」と「翻訳」両方のノウハウを持っているかどうか確認しましょう。
ネイティブの翻訳家とWeb制作の専門家が組んで対応することで初めて、翻訳の精度を最大限高めつつ、それをWebデザイン的に最適な形式に調整してサイトへ反映できます。
また、ユーザビリティの面、例えば日本語ページと外国語ページを切り替えるときにスムーズに切り替えできるか、使用中にデザインが崩れてないかなどの確認も対応できるため、元サイトの使いやすさを保った多言語化を実現可能です。
SEO対策など現地マーケティングに対応可能
さらに、多言語サイト制作の際は、現地でのマーケティングにも対応できる制作会社に依頼できると非常に便利です。
多言語サイトを制作したとしても、売上や人材確保へつなげるためには適切なマーケティングによって現地の潜在顧客や人材にアクセスできる体制が必要です。
例えば現地でのGoogle検索表示結果で上位を目指すSEO(検索エンジン最適化)対策や、SNSやDM経由のマーケティングなどが考えられます。
多言語サイトの制作会社を選ぶ際は、サイト制作完了後のマーケティングまで対応できる企業を探してみましょう。
「現地調査」の段階から依頼できる
まだ進出先の国や地域が定まっていない場合は、進出先を選ぶための情報を集める「現地調査」から依頼できることが理想的です。
現地調査・多言語サイト化・現地マーケティングはそれぞれ別の企業に発注しなければならないケースが多いですが、現地調査から対応できる多言語サイト制作会社も存在します。
海外進出における初期リサーチから、サイト制作、制作後のマーケティングまでトータルで依頼できれば、依頼や管理体制も煩雑にならず、全面的なサポートを受けられるので安心です。
多言語サイトならPJ-T&C合同会社|現地調査からマーケティングまで一括対応
ここまでご紹介してきたように、多言語サイトの制作を依頼するならネイティブ翻訳や対象国の規制対応、対象国に合わせたデザインの調整ができる、という条件が基本です。
加えて理想的には、翻訳とWeb制作両方の専門家であること、現地マーケティングへの対応や現地調査から対応できる企業であることをご紹介しました。
しかし、そもそも一般的に多言語サイトの制作サービスを提供している企業は多くありません。加えて現地調査や現地マーケティングにも対応できる企業となると、さらにごく一部に限られています。
PJ-T&C合同会社の多言語サイト制作サービスは、英語や中国語に限らず「すべての主要言語」のネイティブ翻訳に対応。国内企業の進出先としてはマイナーな言語、例えばスペイン語圏やポルトガル語圏、ヒンディー語が母国語のマーケットへの進出もサポート可能です。
さらにサイトデザインに関しても、Web制作のプロとネイティブ翻訳家が協力し、デザインや色使いが現地の文化に適しているか監修。元々のサイトデザインが表現するブランドイメージを保ったまま、最適なデザインへ調整します。
加えて、海外進出前の現地調査・サイトローンチ後の現地マーケティングまで対応できるため、海外進出を全面的にサポート可能です。
多言語サイト制作を検討している場合は、PJ-T&C合同会社までお問合せください。
多言語サイト制作に強い制作会社7選
最後に、PJ-T&C合同会社の他に、多言語サイト制作に強い制作会社を7つ紹介します。自社に適した依頼先を探すための参考にしてください。
- 株式会社GIG
- 株式会社HKLクリエイト
- 株式会社アークコミュニケーションズ
- 株式会社ネットワイズ
- 株式会社エスケイワード
- 株式会社インフォキュービック・ジャパン
- ICC株式会社
株式会社GIG
- 制作したWebサイトを継続的に改善
- Webマーケティング戦略を活かしたサイト制作
- 多言語サイト制作後の運用に対応支援
株式会社GIGは、多言語サイトの制作だけでなく継続的に改善・提案を行っている点が特徴。そのため、長い期間サイト運営を行っていく場合の心強い味方となります。
加えて、サイトローンチ後のWebマーケティング戦略支援も行っているため、より積極的な新規顧客獲得を狙えるでしょう。
ただし、海外現地調査には対応していないようですので、その点には留意が必要です。
株式会社HKLクリエイト
- 後払いで対応可能
- ランニングコストがかからない
- 最速7日以内に納品可能
株式会社HKLクリエイトは安さに定評がある多言語サイト制作会社です。
通常、Webサイト制作会社は、制作費用のほかに月額で数万円の維持費・管理費がかかることが多いです。しかし株式会社HKLクリエイトではこれらのランニングコストがかかりません。
また納品スピードにこだわっており、最速7日以内で納品可能な点も特徴です。
対応言語は中国語に限られていますので、中国語兼への進出を予定しており、タイトな制作スケジュールに対応できる制作会社を探している場合に適しているでしょう。
株式会社アークコミュニケーションズ
- 通訳も提供しているため自然な翻訳ができる
- 200名以上のネイティブ翻訳者が在籍
- サイト制作から運用まで一括でサポート
株式会社アークコミュニケーションズは、翻訳サービスに秀でた会社です。合格者5%の厳しいトライアルをクリアしたネイティブの翻訳者が200名以上在籍しており、違和感のない自然な翻訳を実現しています。
同時にサイト制作の専門家でもあり、多言語サイトの制作にも対応しています。
株式会社ネットワイズ
- デザインからマーケティング、メンテナンスまで一括サポート
- 20年以上の多言語サイト制作実績あり
- チーム編成が多国籍のため幅広い国に対応
株式会社ネットワイズは、多国籍チームを持つデジタルマーケティング企業。デザインからマーケティング、メンテナンスまで一貫した多言語サイト制作を提供しています。
豊富な実績をもち、「積水メディカルグループ」や「グロービス経営大学院」など有名企業の多言語サイト制作実績があります。
株式会社エスケイワード
- ネイティブの目線・感性を活かしたサイト制作ができる
- ネイティブによるコピーライティングの執筆
株式会社エスケイワードでは、サイト制作に精通した多くのネイティブが社内に属しているため、質の高い多言語サイトの制作を提供しています。
さらにサイト完成後のアフターフォローが充実している点も特徴です。
株式会社インフォキュービック・ジャパン
- 大手企業の多言語サイト制作実績が豊富
- 各部門に特化したチーム編成
- 多言語によるSNS運営をサポート
株式会社インフォキュービック・ジャパンは、グローバル進出支援に強いマーケティング企業。「株式会社高島屋」や「シチズン時計株式会社」、「旭化成株式会社」など多くの有名大手企業の多言語サイト制作実績があります。
多言語サイト制作に限らず、多言語によるSNS運用やインフルエンサーマーケティングのサービスも提供している点が特徴です。
ICC株式会社
- 細部まで気を使っているサイト制作が可能
- 運営管理の少ない使いやすいサイト
- 海外に向けた情報発信を行う
ICC株式会社は、Webサイト制作においてSEO対策や集客など、Webマーケティングに対して幅広い業務を行っている会社です。
海外進出先として人気の高い英語や中国語に対応した翻訳に対応しており、国外でも特に大きなマーケットへの販売を可能にします。
多言語サイトの作り方では「制作会社選び」を入念に
本記事では、多言語サイトの作り方における、制作会社の選び方を中心に解説しました。
ネイティブ翻訳や対象国の規制対応、デザインの調整ができる事を前提に、現地マーケティングへの対応や現地調査にも対応可能な依頼先を探しましょう。
準備段階のリサーチから制作後の運用まで、トータルサポートならPJ-T&C合同会社にお任せください。ご相談は無料で承っておりますので、不明点や疑問などがあれば、お気軽にお問合せいただけます。
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